3Dプリンター用語集


◆ 3Dプリンター関連

■ FDM方式(FDM / Fused Deposition Modeling/FFF)

樹脂フィラメントを加熱して層状に積み上げる方式。精密性はSLAよりやや劣る為
船体など大型パーツに向く。積層痕が出やすいが後処理で改善可能。
SLA方式に比べ、工程が少ないので隙間時間でプリントができ手軽にプリントできる点がなんといっても魅力。

■ 光造形方式(SLA /Stereolithography Apparatus/ DLP/ Resin Printing)

紫外線で硬化する液体樹脂を積層して造形する方式。
非常に高精細で、艦船模型の 25mm機銃・測距儀・電探・小物艤装 など細かいパーツに最適。
サポート跡が残りやすいため、配置と後処理が品質を左右する。

紫外線で硬化する液体樹脂を使う方式。
小パーツや精密艤装に最適で、金具レベルの繊細さまで再現可能。

■ スライサー(Slicer)

3Dデータ(STL)を、プリンターが理解できるG-codeに変換するソフト。
層高や壁厚などの設定が模型の出来に直結する。

■ スプラッシュ / サポート(Support)

オーバーハングを支えるために出力時に生成される補助構造。
水洗いレジンでは特に跡が残りやすいため、配置と太さが重要。

■ 層高(Layer Height)

積層1段の高さ。
0.08mmなど細かいほど綺麗だが時間が長くなる。船体表面の滑らかさに大きく影響。

■ ノズル径(Nozzle Size)

フィラメントを押し出す穴の大きさ。
0.4mmが一般的。0.2mmは精密向け、0.6mm以上は大型パーツ向け。

■ 充填率(Infill)

内部の密度を示す数値。
船体は20~30%で十分、強度が必要な艦底やラジコン用は40~60%にすることも。

■ サポート材(Tree Support / Normal Support)

枝のように伸びるツリー式、垂直構造のノーマル式など。
レジンはノーマル、FDMはツリーを使う場面が多い。

■ ビルドプレート(Build Plate)

印刷の土台となるベッド部分。
定着性が低いと反りの原因になるため、清掃とレベリングが必須。

■ 反り(Warping)

造形物が端から浮き上がる現象。
大型艦底や甲板で起こりやすく、スカートやBrimで対策する。

■ ブリム(Brim)

造形物の外周に薄い縁を付けて反りを抑える機能。
船体の長物パーツで効果大。

■ ラフト(Raft)

造形物の下に分厚い土台を作る方式。
安定性が高いが後処理が増えるため模型ではあまり使わない。

■ ストリング(Stringing)

糸引きのような細い糸ができる現象。
温度・リトラクション設定の最適化で改善可能。

■ リトラクション(Retraction)

フィラメントの引き戻し機能。糸引き防止に重要。
細かい艤装パーツでは特に設定が効く。

■ Zオフセット(Z Offset)

ノズルとベッドの初期高さ調整。
高すぎると定着せず、低すぎると押しつぶされる。船体の精度に直結する。

■ オーバーハング(Overhang)

垂直からどれだけ角度が離れているかの指標。
45度を超えるとサポートが必要になりやすい。艦橋の張り出し部などで発生。

■ フローレート(Flow Rate)

押し出す樹脂量の設定。
少なすぎると隙間が生じ、多すぎるとモッサリした表面になる。

■ レベリング(Bed Leveling)

ビルドプレートの水平調整。
手動・自動どちらでも、造形安定性に最も重要な工程の1つ。

■ STL(STL File)

3Dプリント用の標準ファイル形式。
面の集合で形状を表現するため、船体は多角形数が多くなりやすい。

■ サポート痕(Support Marks)

サポート接触面に残る跡。
レジンパーツでは特に目立つため、配置と太さの調整が大切。

◆ 材料(FDMフィラメント)

■ PLA(Polylactic Acid)

最も一般的なFDM素材。反りが少なく扱いやすい。
船体試作や甲板、展示用模型に最適。後処理も比較的容易。
耐熱性は低いため、ラジコン艦の屋外使用には注意。

■ PETG(Polyethylene Terephthalate Glycol)

PLAより強度と耐熱性が高い素材。
船体本体・艦底・ラジコン用途 に向く。反りにくく、水に強い。
糸引きが出やすいのでリトラクション調整が重要。

■ ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)

強度と耐熱性に優れた素材。
艦底や内部構造など、丈夫さが求められる部分に向く。
反りやすく、エンクロージャが必要な場合が多い。

■ ASA(Acrylic Styrene Acrylonitrile)

ABSに近いが、さらに耐候性が高い素材。
屋外・日光下に長時間置くラジコン艦の甲板や外装に最適。
反りやすい点はABSと同様。

■ TPU(Thermoplastic Polyurethane)

柔軟性のあるフィラメント。
艦底の衝撃吸収用パーツや防振材に使える。
柔らかいため造形難易度は高め。


◆ 材料(光造形レジン / SLA・MSLA)

■ 標準レジン(Standard Resin)

一般的な模型用のレジン。
ディテールがよく出るが割れやすいため、細いパーツの強度に注意
模型の仮組み・試作用にも向く。

■ ABSライクレジン(ABS-like Resin)

強度・靭性が高く、割れにくいタイプ。
25mm機銃、測距儀、マスト脚 といった細長い艤装パーツに最適。
提督の主力(エレ具のSaturn Ultra 12K)でも扱いやすい万能型。
管理人はもっぱらこの水洗いタイプを使用している。

■ 高靭性レジン(Tough / Durable Resin)

ABSライクよりさらにしなやかで折れにくいタイプ。
ラジコン艦の小パーツや、転倒リスクがある展示模型に有効。
収縮が少ないため寸法が安定しやすいが高価。

■ 高精細レジン(High-Detail Resin)

極めて細かい造形に適したタイプ。
艦橋窓枠・電探・通風筒の格子 など細密表現が必要な部分に向く。
強度はやや低め。

■ 耐熱レジン(Heat-resistant Resin)

高温環境で変形しにくいレジン。
モーター付近のパーツや、夏場の車内に置く展示品の補強部に向く。
やや硬く割れやすいものもある。

■ 水洗いレジン(Water-washable Resin)

IPAを使わず水で洗浄できるタイプ。
扱いやすいが、吸水などもあるため水回りで使う際には防水処理をした方がいい
人によってはIPA使用のレジンにアレルギーを引き起こすこともある為管理人はもっぱらこちらを使っている

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