駆逐艦雪風 | 第3章-2:艦橋の設計(Fusion 360)側面図・俯瞰図から“積み上げ”で形を作る

,

Fusion 360 CAD model of the 1/150 IJN destroyer Yukikaze bridge superstructure with detailed platforms, windows, and fittings

This chapter explains how the Yukikaze bridge was designed in Fusion 360 using side and top reference drawings.

  • 側面図+真俯瞰図を基準に、甲板上から“層ごとに積み上げ”で艦橋を作ります。
  • 窓下の防弾板はパターン化し、斜面は投影で貼り付けました。
  • 造形(プリント)とマストは次回以降に回します。

◆Fusion360は独特の用語があります。用語集へのリンクを記事の末尾に張っています。

1. 艦橋は「層ごとに作って積み上げる」と考えれば見通しがつく

一見複雑に見える軍艦の艦橋ですが、実際の建造と同じように
甲板の上に段を積み木のように積み上げる構造で捉えると、設計の見通しが一気に良くなります。
私は今回、甲板上から1層ずつ積み上げていく方針で艦橋を作りました。
今回は艦船模型の話ですが、他模型にも応用できる「段構成の作り方」として使えます。

そしてこのやり方は、駆逐艦だけでなく基本的にはどの艦橋にも共通です。
一つ一つ積み上げていけば、理屈の上では戦艦大和だって作れるはずです(……もちろん、何十倍もの苦労はありそうですが)。

Fusion 360 screenshot of the 1/150 IJN destroyer Yukikaze bridge superstructure built up to three tiers using sketch extrude, offset faces, and loft-based shaping

艦橋は“平面スケッチ→押し出し→オフセット→ロフト”の積み上げで3層まで作成(1/150 駆逐艦 雪風/Fusion 360)


2. 参照図は「側面図」と「真俯瞰図」を同時に使う

艦橋の形が崩れる原因は、正面・側面・平面のどこか1つに引っ張られることです。
そこで今回は、側面図真俯瞰図を同時に使い、外形を段ごとに合わせていきました。

  • 側面図:高さ・段の位置・張り出し量を決める
  • 真俯瞰図:平面形(幅・角のR・張り出しの輪郭)を決める

この2枚を併用すると、「高さは合ってるのに横幅がズレる」といった事故が減ります。

Fusion 360 screenshot of the 1/150 IJN destroyer Yukikaze bridge superstructure after refining the upper tiers, roof edges, and platform geometry

艦橋の外形を整形:上層の段差・屋根端・張り出し形状を調整(1/150 雪風/Fusion 360)


3. “半分サイズ”で作って積む:駆逐艦はそれがやりやすい

艦橋全体をいきなり完成させようとすると、細部を触るたびに全体が崩れて時間が溶けます。
そこで私は、半分サイズ(半分の範囲)で形を決めてから積み上げるようにしました。

駆逐艦は段構成が比較的単純で、形の「ルール」が見えやすいので、この積み上げ方式がとても相性が良いです。
(もちろん、段が増える艦種ほど管理は大変になりますが、基本の考え方は同じです。)

Fusion 360 screenshot showing window openings cut into the 1/150 IJN destroyer Yukikaze bridge superstructure by subtractive cutouts rather than modeling individual window pillars

窓枠は柱を作り込まず、開口(穴あけ)で先に形を決める:艦橋の窓を切り抜き(1/150 雪風/Fusion 360)


4. 窓枠の下にある「防弾板」をどう作ったか

艦橋の印象を決める要素のひとつが、窓枠の下の防弾板です。
ここは1枚ずつ作ると地獄なので、まず1つだけ作ってパターン化しました。

  • まず基準になる防弾板を作る
  • 等間隔・同形状の部分はパターンで並べる
  • 形が崩れやすい箇所(斜め面)は、別のアプローチに切り替える

斜めのところは「投影」で貼り付けという手もある

問題は斜め面です。斜め面に同じ形を無理に回すと、ズレや破綻が出やすい。
そこで斜め面は、**投影(Project)**で面に貼り付ける形にしました。

  • 斜面に作業平面(または面)を用意
  • 防弾板の輪郭を投影して、面上にスケッチを作る
  • 押し出し/面の貼り付けで形状化する

この方法だと「見た目のリズム」を崩さず、斜面でも自然に馴染みます。

Fusion 360 screenshot of adding the Yukikaze bridge ballistic plates below the windows: modeling one plate, then duplicating it with Pattern on Path around the window frame, with the angled section created via Project (projection)

窓枠下の防弾板は「1枚作る→パターン(パス上のパターン)で量産」:斜面は投影で貼り付け(1/150 雪風艦橋/Fusion 360)

5. 半分ができたところでミラーで全体像をつくる

艦橋の印象を決める要素のひとつが、窓枠の下の防弾板です。
ここは1枚ずつ作ると地獄なので、まず1つだけ作ってパターン化しました。

  • まず基準になる防弾板を作る
  • 等間隔・同形状の部分はパターンで並べる
  • 形が崩れやすい箇所(斜め面)は、別のアプローチに切り替える

Fusion 360 screenshot of the 1/150 IJN destroyer Yukikaze bridge superstructure mirrored across the ZY plane to create the full symmetric model

半分で作った艦橋をZY平面ミラーで全体化(1/150 駆逐艦 雪風/Fusion 360)

5. 今回は“設計まで”で一区切り。プリントは次回へ

この記事では、艦橋の形を崩さず作るための考え方と、主要ディテール(防弾板)までの設計をまとめました。
艦橋のプリントは次の記事で、造形条件と出力結果を整理します。

また、マストの設計とプリントも情報量が多いので、次回以降に分けて解説します。

Fusion 360 screenshot of the finalized 1/150 IJN destroyer Yukikaze bridge superstructure after adding refined details and fittings around the platforms and window area

艦橋ディテールの仕上げ段階:張り出し・窓周り・小物配置を整えた状態(1/150 雪風/Fusion 360)


レトリカとおっちゃんの会話

層ごとに積むって、なんか“建築”っぽいね!

そうそう!艦橋は積み木と考えれば少しずつでも前に進めるよね

今は駆逐艦だからまだいいけど、戦艦とか大変そう!

基本はいっしょだよ。実際に作業をするとなると膨大な量になるんだろうね。どこまでこだわるか次第だけど…

さて、次回は3Dプリント編だよ!

まとめ

  • 艦橋は側面図+真俯瞰図を併用し、甲板上から層ごとに積み上げると安定します。
  • 窓下の防弾板はパターン化し、斜面は投影で貼り付けると破綻しにくいです。
  • 艦橋のプリントは次回、マスト関連も次回以降に分けて進めます。

リンク


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP