
This post shows a practical way to design a rotating mechanical part in Fusion 360.
この記事では、Fusion 360で回転できる魚雷発射管を作る手順を、スクショ中心でまとめます。
ポイントは「形を作る」だけでなく、回転ギミックとして成立させるための干渉回避まで含めて設計することです。
- ロフトで外形を作る(断面スケッチ→ロフト)
- 発射管を追加して、干渉しない長さに調整する
- 回転させる前提で“当たる場所”を先に潰す(重要)
尚、この魚雷発射管の正式な名前は「九二式発射管(後期型)」になります。
いつも思うのですがどうして魚雷発射管と分かりやすくなってないんでしょうね。
尚、記事の終わりにFusion360用語集へのリンクをいれています。
この記事の適用範囲(汎用の判断基準)
魚雷発射管に限らず、回転する装備・タレット・砲塔・旋回台のような形状に応用できます。艦船模型は実例として扱いますが、他ジャンルの模型にも応用できます。
検証環境(実例条件)
- 例:1/150 駆逐艦 雪風
- 設計:Fusion 360
- 出力:3Dプリント前提(可動部あり)
0.元となる画像を取り込む
スケッチを作っていくのに必要な魚雷発射管の画像を、入れ込みます。
挿入→キャンパス(必要に応じてサイズを合わせる)
詳細はこちらの記事を参考にしてください。
駆逐艦雪風|第2章−1:Fusion360で船体外形を描く(全体像の把握)
1. 断面スケッチを段階的に作る(外形の骨格)
外形を一発で描こうとすると破綻しやすいので、まずは「層(断面)」を用意して形を管理します。
この工程は、他模型でも“滑らかな筐体”を作る時にそのまま使える考え方です。
◆以降の各画像はクリックすると大きくなります。
各層の作成
-300x224.jpg)
2. ロフトで各層をつないで外形を作る
用意した断面をロフトでつなぐと、発射管台の外形を一気に作れます。
ここで「面の流れ」が決まるので、角度やエッジ感は後工程で調整します。
ロフトで外形を作成

一見ただののっぺりとした箱ですが、周辺に部品をつけていけば魚雷発射管らしくなってきます。
3. 側面スケッチで発射管(円)の位置を決める
次に、発射管の位置・間隔を側面スケッチで決めます。
回転する部品は「見た目」より先に、中心線と配置を決めておくと後で破綻しません。
発射管位置のスケッチ

この平面に必要なスケッチを詰め込みました。
1.魚雷本体(基本は単純な円柱)の為の円
2.魚雷本体に付属するリング
3.魚雷上部のカバー
4. 発射管を押し出しで作り、干渉しない長さに調整する(重要)
発射管をボディ化(押し出し)します。
ここで重要なのは、後で回転させたときに周囲へ当たらないよう、長さと端部を調整しておくことです。
発射管のボディ化

それぞれのスケッチを前後に押し出します。
1.魚雷本体(基本は単純な円柱)の為の円→両面押出
2.魚雷本体に付属するリング→オフセット押出
3.魚雷上部のカバー→片面押出
他のパーツ配置をよく見て干渉しない長さにしておくことが大事です。
この場合は、魚雷の長さを再度調整すればいいのですが、形状によっては修正できない箇所が当たる場合も
あります。
回転させる場合、回転半径のすべてが干渉しないことを確認することが大事です!
5. 回転ギミックで一番ハマる「当たり」を先に潰す(重要)
回転する設計では、完成後に回してみて「どこかが当たる」ことがよく起きます。
今回は、当たりやすい天井の折り曲げ部を先にカットして、干渉を潰しています。
画像:折り曲げ部のカット

ここはカットか折り曲げか。
砲塔部が完全に箱であれば単純なのですが両端が織り込まれているのが普通です。
この魚雷発射管は単純に直線状に折れ曲がっているので箱を作って赤い部分の様にスケッチを押し出して「切り取り」
することでカットしました。
先に面に基準線を引き、基準線から折り曲げる方法もあるのですが、結構難しいのでのちの機会とします。
※他ジャンルでも、タレット・旋回台・首振りパーツなどは「当たりの潰し込み」が可動の成否を分けます。
6. 片側を完成させてから、ミラーで左右対称にする
片側を仕上げてからミラーすると、左右の整合が取りやすくなります。
回転ギミックがある場合も、基準になる形状が片側で固まっていると調整が楽です。
半分完成

魚雷発射管の先端は真上にオフセット面を作ってカット。
1.側面や天井にディテールを追加
2.魚雷カバーは真上にオフセット面を作って先端をカット
3.魚雷の先端は修正→フィレット 案外綺麗になります。
本当にこだわる場合は先端を短めに押し出しておいて、サーフェスで作る方法もあります。
7. ミラー+ディテール追加で完成
ミラーで左右対称にし、上面のディテールを追加して完成です。
艦船模型は実例ですが、面の作り方や左右対称化の流れは他模型にも応用できます。
画像:完成(ディテール追加後)
(ここに画像:6.ミラーのあと色々つけて完成.jpg)

ミラーで左右結合したのち、両方にまたがるパーツを造れば完成です。
8. 発射管の架台には回転用の穴をあけます(位置が重要)
魚雷発射管は回転できる設計にしています。
魚雷発射管底面からの画像

魚雷発射管は回転できる設計にしています。
中心の穴の大きさは直径2.1mmにしています。
突き刺す真鍮線は2mmを使用するので0.1㎜しか余裕がありません。
レジンは乾燥する際に少し縮むので0.1mmはぎりぎり過ぎるかも知れません。
接着するので多少はいいにしてもあまり余裕を取ると空回りの原因になるので0.1~0.2mmくらい
少し大きめにしておくのがいいと思います。(使用材質によって収縮は変わる)
ここで重要なのはこの穴を中心に回転した時に他の装備に干渉しないことです。
軍艦はどこの国の軍艦もそうですが、装備と他の装備の間のスペースに余裕がないのが普通です。
軸の位置が少しずれるだけで他の装備に干渉することも少なくありません。

干渉を防ぐってのがよく出てくるけど、干渉するってどういうこと?
他の装備にあたることだよ。特に稼働させる場合艦船って装備が艦上にたくさんあるから注意が必要なんだ
そんなのまず作ってみてから合わせればいいじゃん!
実際はそうすることもあるけど、直すことが簡単じゃない場合もあるから最初にできるだけ合わせるのが大事なんだよ
まとめ
- 断面スケッチを作り、ロフトで外形を立ち上げます
- 発射管の位置は側面スケッチで先に決めると崩れません
- 回転ギミックは「当たり(干渉)」を先に潰すと安定します
艦船模型の魚雷発射管で説明しましたが、旋回する装備やタレットなど、他ジャンルの模型でも同じ考え方で置き換えできます。

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