駆逐艦雪風| 第3章-5 : PLAで艦上構造物を3Dプリント 0.5mmルール+エポキシ補強+2mm真鍮棒で“実用強度”にする

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PLA FDM-printed bridge superstructure installed on a 1/150 IJN destroyer Yukikaze hull for fit check (Fusion 360 design)

This chapter documents how the Yukikaze superstructure was printed in PLA and reinforced for practical RC use.

  • 艦上構造物はトップヘビー回避のため最終的にPLAで統一(0.2mmノズル/0.1mm高精細)
  • 薄物は「PLAは厚さ0.5mm以上」を最低ラインにして失敗と破損を減らす
  • エポキシ(30分硬化)を段差埋め・補強に活用し、2mm真鍮棒で位置決めと接合を安定化

1. 今回プリントした艦上構造物

雪風の艦上構造物は、ラジコン化を前提に「トップヘビーを避けたい」ので、最終的にPLAでプリントしました。
光造形(レジン方式)の方が細部は綺麗に出ますが、艦上構造物は重心に効くため、今回はFDM(PLA)でまとめています。
(ラジコン化を考えないのであれば精度の高い光造形(レジン)の方がいいです)

本記事では、PLAでプリントした以下の大物を中心にまとめます。

  • 艦橋(PLA出力)
  • 魚雷発射管(PLA出力)
  • 煙突とその基部(PLA出力)
  • 後部機銃設置台(PLA出力)

2. 印刷条件(PLA)

今回のPLA出力は、見た目と組立精度の両方を狙って高精細寄りにしています。

  • 材料:PLA
  • ノズル:0.2mm
  • レイヤー:0.1mm(高精細/HQ相当)

ここは「何でも超精密」にするのではなく、艦上構造物のように目立つ部位だけ高精細に寄せるのが、時間と品質のバランスが良いと感じました。艦船模型の話ですが、他模型にも応用できる「見せ場だけ高精細」の考え方です。


3. PLAで失敗しないための最低ライン:「厚さ0.5mm」

手すりなど細い箇所は、これまでの実践の中で **PLAプリントの最低ラインを“厚さ0.5mm”**に決めました。

  • 0.5mmあれば、0.2mmノズルでもまず破綻しにくい
  • 強度もそれなりにあり、組立中の破損が減る
  • 逆に0.5mm未満は「出ても壊れる」ことが多い

もちろん設計の自由度は下がりますが、RC化前提だと「壊れない」「整備できる」の優先度が高いので、この割り切りが効きます。

また、Banbu studioの設定でオーバーハングを無視するなどの設定の時に0.5mm だと無視されにくいです。


4. 魚雷発射管:PLAでも十分シャープに出た

今回は魚雷発射管もPLAで出力しています。形状が立っているので、PLAでも精度が出やすく、見た目の満足度が高いパーツです。
細いディテールを無理に攻めない代わりに、造形が安定する寸法に寄せることで、造形の失敗率を減らしています。


5. 組立を安定させる「2mm真鍮棒」の使い方

艦橋や煙突基部、後部機銃台などの艦上構造物は、甲板上で位置がズレると見た目が一気に崩れます。
そこで私は、甲板と艦上構造物の接合に共通して直径2mmの真鍮棒を使い、位置決め(ダボ)と接合の芯を兼ねるようにしています。

  • 組立時に“置き場所が迷わない”(左右や前後のズレを防ぐ)
  • 接着面だけに頼らず“芯”で支えるので強度が出る
  • 整備や分解が必要になっても、再現性よく戻せる

RC化を考えると、こうした「位置決めの再現性」は作業ストレスを大きく下げてくれます。


6. PLA艦上構造物の補強:エポキシ接着剤が便利

PLAでも形は出ますが、手すり・角・段差など「破損しやすい/後で気になる」場所があります。
そこで私は、30分硬化型のエポキシ接着剤を補強に使っています。

後の記事で述べますが、レジンでプリントしたものも壊れやすい箇所は同じ考え方です。

6-1. 30分硬化型を選ぶ理由

瞬間接着剤よりも作業時間に余裕があり、焦らず整えられます。段差埋めもやりやすいです。

  • 段差埋め:そのまま盛って、硬化後に整える
  • 補強:IPAで少し薄めて「塗る」ことで面で強度を上げる

6-2. IPAで薄めて“筆塗り補強”する

補強で使うときは、エポキシをIPAで少し薄めて筆で塗ります。
筆は100円ショップの「捨ててもいいもの」を使うのが気楽です。

  • 塗った後、すぐにIPAを含ませたキムワイプ等で拭き取れば、意外と掃除できます
  • 仕上げの見た目が気になる場所は、盛るより“薄く塗る”方が綺麗に収まります

※IPAは可燃性なので、換気と火気には注意してください。


7. 煙突と基部、後部機銃台:大物はひとまず出揃った

今回プリントした「大物」の中でも、煙突と基部、後部機銃設置台は形状が比較的安定しており、PLAとの相性も良い部品です。
艦上構造物を同じ材質で揃えると、組立・整面・塗装の癖が揃って扱いやすくなります。

そして、これで艦上構造物の大物は一通りプリントできました。
残るのは手すり・機銃・探照灯・電探などの小物類ですが、こちらは繊細さが必要なため、光造形(レジン方式)でプリントしています。小物類は情報量が多いので、別記事でまとめて掲載する予定です。


最低ラインの決め方

PLAでも結構綺麗にできるんだね。全部PLAでもいいんじゃない!

艦船だと細くだしたい箇所が結構あるからね。PLAでも苦手なものは結構あるよ

ふーん。それと補強はなんでエポキシ樹脂なの?

硬化するまで時間を要する点。固まると粘りが出る点。それにこれはラジコンを前提としているから耐水性の高い樹脂という3点で都合がいいんだよ

IPA(イソプロピルアルコール)で薄めることができるのも都合がいいもんね


まとめ

  • 艦上構造物はトップヘビー回避のため、最終的にPLAで出力しました(0.2mmノズル/0.1mm高精細)。
  • PLAで安定させる最低ラインとして、薄物は「厚さ0.5mm以上」を基準にしています。
  • 細部の補強と段差埋めは30分硬化型エポキシが便利で、補強はIPAで薄めて筆塗りにしています。
  • 甲板と艦上構造物の接合は2mm真鍮棒で位置決めと芯出しを行い、再現性と強度を確保しています。
  • 大物は一通り出揃い、小物類は光造形(レジン方式)で別記事にまとめます。

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