
This chapter concludes the Yukikaze equipment series by focusing on small anti-aircraft guns modeled in Fusion 360.
駆逐艦雪風の装備である九六式25mm機銃を、Fusion 360で設計して3Dプリント。帝国海軍艦艇に広く搭載された共通装備として、細物パーツの代表例(単装/連装/三連装)をそれぞれ作成、プリントしました。
- 25mm機銃は単装から作り、そこを基準に連装・三連装へ発展させました。
- 1/150では細すぎる軸は折れやすいため、0.5mmを基準に太らせています。
- 最後に13mm単装機銃も加え、艦上兵装の締めくくりとします。
1. 雪風装備の最後は「機銃」で締めることにしました
雪風の建造記録も、艦橋や魚雷発射管、大物の艦上構造物まで進んできました。
ここまで来ると、最後に艦の雰囲気を決めるのは、やはり小さな兵装です。
その中でも、今回の主役は 九六式25mm機銃 にしました。
理由はシンプルで、単装・連装・三連装と作り分ける面白さがあり、載せた時の密度感が一気に上がるからです。艦船模型の話ですが、他模型にも応用できる「小物で完成感を出す」考え方としても使えます。
今回は、単装・連装・三連装を順に見ながら、最後に 13mm単装機銃 も加えて締めくくります。
2. まずは九六式25mm単装機銃から作る

機銃の設計は、いきなり複雑な三連装からではなくて単装機銃から始めます。
単装機銃の銃身は連装や三連装に応用できるからです。
そこで今回は、まず 九六式25mm単装機銃 から作り、ここを基準形にしました。
2-1. 単装を“基準形”にする理由
単装機銃は、砲身・銃架・台座の関係が最も見やすく、全体のバランスを取りやすいです。
- 砲身の長さ
- 銃架の角度
- 台座と支柱の太さ
- 全高のバランス
これらをまず単装で決めておくと、後から連装・三連装へ展開しやすくなります。

2-2. 長さと高さは資料を突き合わせて決める
機銃の寸法は、資料によって見え方や印象がかなり違います。
そのため今回は、複数の資料から全長と高さを照らし合わせるようにしました。
資料といっても様々な資料がありますよね。
Wikipedia、Model Art社の帝国海軍総ざらいシリーズ(戦艦・空母・重巡・軽巡・駆逐艦など)、各メーカーのパーツはかなり細かく作りこまれています。
そういった資料を参考に3Dプリンターで仕上げ安いようにアレンジを加えました。
特に機銃は小さい部品なので、少し長い・少し高いだけでも印象が変わります。
「資料通り」だけでなく、「模型として見た時に不自然ではないか」も合わせて判断しています。
3. 連装機銃は“単装の銃身”を流用し、周辺を太らせて作る

単装機銃で基本が決まったら、次は 連装機銃 です。
ここでは、単装で作った銃身をパーツとして活かしつつ、台座や周辺部を調整して連装化しました。
3-1. 銃身は共通、違うのは“受け側”
連装機銃は、単純に砲身が2本になるだけではありません。
実際には、砲身を支える銃架や台座まわりの情報量が増えます。
ただ、1/150では全部を実艦通りに再現すると細かすぎて破綻しやすいので、
- 銃身:単装で作った形をベースに使う
- 台座:連装に合わせて幅と支えを増やす
- 周辺:必要な情報だけ残し、細部は整理する
という形で、見た目優先で構成しました。
3-2. “太らせる”のは妥協ではなく、模型としての判断
連装になると部品が増えるぶん、細さをそのまま維持すると強度が急に厳しくなります。
そこで、支柱や銃架まわりは模型として成立するよう、少し太めに調整しています。
これは機銃だけでなく、今後の雪風の他装備にも共通する考え方です。
折れない・扱える・載せられることを優先し、必要なところは太らせる。これを今回の基準にしました。
4. 三連装機銃は情報量が一気に増える

三連装機銃は、雪風の艦上兵装の中でも「載ると一気にそれらしくなる」存在です。
その一方で、情報量が多く、Fusion 360でも形を整理しながら作らないとすぐ混み合って見えます。
4-1. 三連装は“砲身3本”より“周辺の整理”が難しい
三連装で難しいのは、砲身が3本になることそのものより、むしろ周辺部です。
- 支えの位置
- 銃座まわりの幅
- 防盾や手すりとの兼ね合い
- 見た目の密度と抜け感
このあたりを整理しないと、ただ“塊”に見えてしまいます。
私の考える特徴的な箇所をできるだけ残し不要箇所を省略。
と言いながら作っている時はリベット痕までつけてしまうんですけどね。(拡大しないと肉眼では見えない)
4-2. 今回の反省:三連装は少し横幅が広くなった
完成した三連装を見て感じた反省点は、少し横幅が大きくなったことです。
感覚としてもう少し、銃身と銃身の間隔をわずかに詰めた方がよかったと感じています。
1/150では、少しの差でも印象に効きます。
このあたりは、資料寸法だけではなく「載せた時の見え方」を見て、次回はもう少し詰めたいところです。
5. 0.3mm・0.4mmでは細すぎた。最終的に0.5mmへ
当初は、細い軸や支柱を 0.3mm〜0.4mm で作っていました。
実機の縮尺をそのままだと0.2mm程度以下になってしまいます。
ただ、この細さだと実際にはかなり折れやすく、出力できても後処理や組立で厳しい場面が多くありました。
(ニッパー処理生き残り率50%以下ってのも)
そこで最終的に、細い軸の基準は 0.5mm に太らせることにしました。
これだと、ABS-likeレジンでプリントしたこともありほぼ95%生き残ります。
- 0.3mm:見た目は良いが、かなり厳しい。サポート切り離しで破損が多い
- 0.4mm:出ても、扱いで不安が残る
- 0.5mm:見た目と強度のバランスが取りやすい
この判断は、機銃だけでなく他の装備や小物にも共通しています。
細かい部分をすべて再現するのではなく、折れやすい箇所は0.5mmをひとつの基準にして、必要なら細部は省略する。この方針で統一しました。
6. 細かい部分は省略しても、印象は残せる
1/150の機銃は、実艦通りに細部まで全部を入れようとすると、かえって見づらくなったり、破損しやすくなったりします。
そのため今回は、細かすぎる部分は思い切って省略しました。
- 極小の突起
- 細すぎるハンドル類
- 折れやすい補助部品
こうした部分は、省略したり、一体化したり、太らせたりしています。
大事なのは“情報を全部入れること”ではなく、見た時に機銃らしく見えることです。
7. 最後に13mm単装機銃も加える

最後の補足として、九三式13mm単装機銃 も入れます。
13mmは25mmよりさらに小さく、細さがそのまま破損リスクに直結します。
そのため、ここでも基本の考え方は同じです。
- 見た目を損ねない範囲で太らせる
- 細すぎる部分は省略する
- “らしさ”を残して、扱える形にする
25mm機銃で決めた基準が、そのまま13mmにも活きる形になりました。
レトリカと機関銃
「ババババババッ!(機関銃を上に向けて) カ・イ・カ・ン!」
『セーラー服と機関銃』のセリフだね。よく、そんなセリフ知ってるね。おっちゃんだってタイムリーじゃないのに
まあね。なんか、機関銃みたいな細いものが綺麗にできるとうれしいよね。
そうなんだよね。細く作る方がカッコいいんだけど、細すぎるとすぐ折れたり、そもそもサポートを外す時に折れまくるんだよね。0.4mmの銃身で半分くらいだめになった。
それでとりあえず0.5㎜を最低サイズにしたんだね。
ああ、でも決め事として設定してしまうとあとの設計で迷わなくなったよ。レトリカも迷った時の決め事を作っておくといいかもね
まとめ
- 九六式25mm機銃は、単装を基準にして連装・三連装へ展開しました。
- 寸法は複数資料から全長と高さを照らし合わせて決めています。
- 細い軸は0.3mm・0.4mmでは折れやすく、最終的に0.5mmを基準にしました。
- この「0.5mm基準+細部省略」は、他の装備や小物にも共通する考え方です。
- 最後に13mm単装機銃も加え、雪風の艦上兵装の締めくくりとしました。
- 三連装は少し横幅が広くなったため、次の機会には銃身間隔をわずかに詰めたいと考えています。

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