
This chapter explains waterproofing for RC conversion of a 1/150 Yukikaze hull.
3Dプリンターで作った船体はそのままでは驚くほど防水性はありません。特に積層部分からの浸水が激しく、防水処理をする必要があります。
- ラジコン化で特有なのは「防水加工」と「メカ組み込み」の2点です。
- 本記事は防水加工に絞り、やることを最短で整理します。
- 防水の要は「外装塗膜(ラッカー+艶ありクリア)」と「舵・スタンチューブ周り」です。
1. ラジコン化の全体の流れ(4章の入口)
模型として完成させるだけなら“見た目”がゴールですが、ラジコン化では 水に浮かべて動かすため、別の論点が増えます。
ラジコン化で特有の事項は大きく次の2つです。
- 防水加工(塗装、舵部分、スクリューのスタンチューブ周り)
- メカの組み込み(モーター、シャフト、サーボ、受信機、バッテリー、配線の取り回し)
この記事では 1. 防水加工に絞って書きます。画像は適宜差し込みます。
2. 防水加工で「守る場所」は3つだけ
冒頭でも書きましたが、3Dプリンター(FDM)で作った船体には防水性はありません。
しかし、船体全体を完全密閉するのは現実的ではありません。
重要なのは “浸水しやすい場所”に適切な対策をうつことです。
2-1. 舵(ラダー)周り
- 舵軸が通る部分は、構造上どうしても水が入りやすい
- ここは「通過部の処理」と「水の逃げ(たまらない)」を意識する
2-2. スクリューのスタンチューブ周り
- シャフトが貫通するため、浸水ポイントになりやすい
- “ここから入る”前提で、周囲を確実に固める
2-3. 船体表面(外装塗膜=防水の主役)
- 意外と大事なのが、船体全体の“塗膜”で防水バリアを作ること
- 特に今回は ラッカー塗装+つやありクリアが防水の要になります(後述)
▶ 艶消しではなくて艶ありです。艶消しには防水能力はないと思った方がいいです。
3. 船体の防水加工(内側と外側の役割を分ける)
防水は「内側で止める」「外側で守る」を分けると整理しやすいです。
3-1. 内側:エポキシ樹脂で“しみ込み”を止める
船体の内側は、まずエポキシ樹脂で固めておくと安心です。
目的は「水が素材にしみ込む経路を消す」こと。
- 船体内側に2液混合のエポキシ接着剤を塗布
- 角や継ぎ目、気泡が出やすい場所を重点的に
- ラジコン運用では“見えない側”ほど重要

綺麗な写真でなくて申し訳ありません。つなぎ目に厚盛したエポキシ接着剤ですが、船体の水につかる全体に塗布します。

安価なので私はセメダインハイスーパー30を多用しています。接着剤としても強力ですが、硬化に30分以上かかります。
3-2. 外側:ポリパテ→整形→サフ→研磨(ここは模型と共通)
外側は見た目にも直結するので、いつもの模型工程に近い流れです。
- ポリパテで成形
- やすり掛け
- サフ
- やすり(仕上げ)
これを何回か繰り返します。

私は使い慣れているタミヤさんのポリパテを使用しています。

こちらは何回目か。ポリパテ→#320くらいの粗いやすり、サフ、くぼんだところをポリパテ→乾燥してやすり→サフで滑らかになるまで
つづけます。ここで心が折れそうになります。
ここまでは「ラジコン特有」というより、3Dプリンターで模型をつくる際の仕上げの基本工程です。
4. 防水の要点:ラッカー塗装+つやありクリアで“防水層”を作る
ラジコン化の防水で、私が一番重要だと思っているのはここです。
ラッカー塗装と、つやありクリアで防水を作っている——これを意識すると仕上げが変わります。
4-1. 外装の塗装フロー(防水を意識した順番)
- ラッカー塗装(あれば艶あり)
- つやありクリア(防水層)×2-3回(これが防水層になります)
- つやなしクリア(最終の質感)
ポイントは、つやなしクリアではなく、つやありクリア側で水を弾く層を作ることです。
つやなしは“見た目の調整”であって、主防水はつやありが担当、という役割分担になります。

この1/150の様に大きいとエアーブラシではやってられないのでスプレーをしようしました。
水性トップコートではなく、ラッカー系艶ありクリアの方が防水性は高いといわれています。

ラッカー塗料をスプレーしたもの。外は雨の日にスプレーした為湿度の影響を受け白化現象が起こってしまっています。
後に再度塗装しなおしました。

再塗装後、表面がなだらかに綺麗に塗装ができた。この後、つやありのクリアを3回ほど重ね塗りする。

艦尾の写真。つやありクリアをスプレーした後。見事に光沢感が出ている。

艶ありで防水処理の後、艶消し又は半艶消しで仕上げをします。(お好みで)
4-2. “水が当たる場所”は少し丁寧に
- 舷側下部、艦尾周り、スタンチューブ周辺は水が当たりやすい
- 塗膜の薄い部分があると、そこから痛みやすい
- 「厚塗り」ではなく「ムラを作らない」を意識
5. ここまでが防水編。次はメカ組み込みへ
この記事では防水加工に絞って、必要なポイントだけを整理しました。
次回は メカの組み込み(動力・操舵・電装)に進みます。
スタンチューブや舵でも防水をしなければならない箇所ですが、メカの組み込みと合わせて説明します。
艶あり塗料に防水性がある理由
どうして、同じ塗料なのに艶ありには防水効果があって、艶消しにはないの?
下の図を見てほしい。なんとなく分かるかな?

そっか、艶消しってことは表面が荒れてるから水の入る隙間があるんだ
おっ!察しがいいね。1度塗りだと表面にむらが出ることがあるし、傷がつけばそこから浸水するから2度塗り、3度塗りをすることで防水効果は高まるんだね。ラッカー系の方が効果が高いよ
うん!よく分かったよ!
まとめ
- ラジコン化で特有なのは「防水加工」と「メカ組み込み」の2点。今回は防水に絞りました。
- 防水の重点は「舵」「スタンチューブ」「外装塗膜」の3箇所です。
- 外装は ラッカー塗装+つやありクリアで防水層を作り、つやなしは質感調整として使います。

コメントを残す