
FDM first-layer adhesion problems are common—and fixable with a few reliable checks.
結論まとめ
- まずはベット清掃→押し付け→初層をゆっくりの順で切り分け
- 0.2mmノズルや細物・長尺は密着面積が狭い
- スティックのりは簡単で安定する(PETGでは“剥離層”としても有効)
再現条件(当記事での条件)
※当てはまるところだけ参考に。
- 方式:FDM
- 材料:PLA / PETG
- 機材:Bambu lub A1又はmini
- ノズル径:0.2mm / 0.4mm
- スライサーソフト:Bambu Studio(※他スライサーでも考え方は共通)
- 形状例:船体などの長尺パーツ/薄肉パーツ/細物が並ぶプレート
- よくある状況:冬場・室温低め/エアコンの風が当たる/印刷時間が長い
症状別の対処方法
以下のどれに近いですか?
- 線がベッドに置けていない
- フィラメントが丸い紐のまま滑る、玉になる、ノズルに引きずられる
- 最初は付くが、端からめくれる
- 数分〜数十分で角から浮く/ブリムが剥がれる/反り始める
- 部分的に剥がれる
- 片側だけダメ、特定エリアだけ浮く(ムラがある)
この分類だけで、原因の当たりがかなり付けやすくなります。
A:最短で成功率を上げる(まずここから)
「0.4mmなら安定する」はよくある話ですが、0.4mmでも失敗する人は、ほとんどがこのAで改善します。
A-1. ベッド清掃(最優先)
皮脂=密着不良の最大原因です。
見た目がきれいでも、触っただけで失敗率が上がります。
- まずは表面のホコリ取り
- 次に“皮脂を落とす”清掃(※中性洗剤、アルコールはものによっては取れないことも)
- 清掃後はなるべく印刷面を触らない
部分的にだけ剥がれる(症状3)は、清掃ムラの可能性が高いです。
A-2. スティックのり(薄く・均一に)
コツは「厚塗りしない」「ムラを作らない」こと。
- PLA:密着の底上げとして効く
- **PETG:密着を安定させつつ、剥がしやすくする“剥離層”**としても効く(重要)
PETGは“くっつかなさ”より“くっつきすぎ”が怖いので、のりは保険になります。
これを覚えて、少なくとも0.2mmのノズルでプリントするときは毎回スティックのりを塗ってます。
因みに私の使っているスティックのりはこれ
・トンボ(Tombow)鉛筆 スティックのり シワなし GPT-GAS
A-3. 初層だけ“ゆっくり”にする
初層で失敗するなら、まずはこの設定変更。
B:設定で直す(押し付け不足/冷え/初層の作り方)
B-1. 押し付け不足(症状1:線が丸い/滑る)
If:線が“面”にならず丸いまま置かれる
Then:
- 初層高さを見直す(押し付け不足を疑う)
- 初層の線幅(ライン幅)を少し太めにする
- 1層目の流量が極端に少ない設定になっていないか確認
B-2. 冷え(症状2:端からめくれる)
If:端から浮く/反り始める
Then:
- ベッド温度を適正側へ
- 風(エアコン直撃)を避ける
- 初層の冷却(ファン)を強くしすぎない
B-3. 初層の“面積”を稼ぐ(症状2に強い)
If:長尺・角・薄肉でめくれる
Then:
- ブリム等で接地面積を増やす
- 形状によっては「向き」が最重要になる
(内部リンク)→ 「FDMの向きの決め方(失敗率→本体強度→見た目)」の記事はこちら
C:材料・環境・形状の要因(地味だけど効く)
C-1. 室温・風
同じ設定でも日によって失敗するなら、ここが原因になりがちです。
特に冬場は、初層が安定する前に冷えやすいです。
C-2. フィラメント状態(吸湿)
PETGは特に、糸引き・ダマが初層を荒らして剥離の引き金になることがあります。
「くっつかない」より、「初層が荒れて浮く」タイプです。
PETGは特に吸湿の影響を受けやすいですね。機械の中で折れてエラー。原因がなかなかわからず苦労しました…
吸湿したフィラメントは折れやすくなったり、フィラメントどうしで付着したり絡まりの原因になります。詳しくは別記事で紹介します。
C-3. 形状の改善“密着できる面積を稼ぐ”
- 細い接地
- 角が多い
- 長尺で反りやすい
- プレート全面に細物が散る
このタイプは、0.4mmでも失敗します
PLAとPETGの差分(短く覚える)
PLA:まずは清掃と押し付け
- 失敗の多くは 汚れ/押し付け不足/初層速すぎ
PETG:のりは“安定と保険”
- くっつかないより、
くっつきすぎ・糸引き/ダマで初層が荒れるが起きやすい - スティックのりは「密着強化」だけでなく、剥離層としても有効
0.2mmノズル / 0.4mmノズルの考え方

0.2mm:密着マージンが小さい(失敗しやすい)
- ちょっとの汚れ・高さズレで負ける
- 対策はシンプル:清掃+のり+初層ゆっくり+押し付け気味
0.4mm:安定しやすいが、失敗するなら原因はほぼ固定
0.4mmで失敗する場合は、だいたいこのどれかです。
- ベッドが汚れている(部分的に剥がれる)
- 初層が速い/冷えている(端がめくれる)
- 押し付け不足(線が丸い)
- 形状が反りやすい(長尺・薄肉・角)
それでも効かないケース(前提外と代替案)
- のりを塗っても剥がれる
→ 清掃不足 or 押し付け不足の可能性が高い(症状1に戻って再確認) - PETGが強く張り付いて怖い
→ のりの厚塗り・温度過多の可能性。薄塗りで“剥離層”に寄せる - 毎回ばらつく
→ 室温・風(エアコンのすぐそばとか)・フィラメント状態(吸湿)を疑う
まとめ
初層の密着不良は「設定をいじり倒す」より、順番が大事です。
- 清掃(皮脂を落とす)
- スティックのりを薄く均一に(PLAは底上げ、PETGは保険にも)
- 初層をゆっくり/押し付け不足を潰す
- 端からめくれるなら、面積(ブリム)と向き
最後に一言:この考え方は艦船模型の船体に限らず、長尺パーツ・薄肉パーツ・細物など、さまざまな模型ジャンルのFDMプリントに応用できます。
さいごに
付着防止に非常に有効なスティックのりですが、つけっぱなしで拭きとらないと固まった糊の為にプリント失敗の原因になります。毎回とは言いませんが、2-3回に一回は中性洗剤で清掃しましょう!
私はアホなことに、当初はカピカピになったのりを苦労してはがすということをしていました。(アルコールでは取れません)
中性洗剤で綺麗にとれます。
リンク(回遊用)
- (内部リンク)3Dプリンター総合ガイド
- (内部リンク)FDMの向きの決め方(ハブ記事)
- (内部リンク)FDMの反りを止める

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