駆逐艦雪風 |第2章-9 艦尾の動力設計:スクリューシャフト/ブラケット/舵シャフトを作る

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Annotated Fusion 360 view of a 1/150 Yukikaze RC stern showing shaft line, shaft boss, support plate, bracket, and rudder stock tube.

Destroyer Yukikaze build log: Designing the stern drivetrain (shaft lines, brackets, and rudder stock) in Fusion 360.

この記事のポイント

  • スクリューシャフト位置の決め方(基準面→オフセット→通路作成)
  • シャフトボス/シャフトブラケット/舵シャフト受けの作り方
  • “干渉しない艦尾”にするための平面の取り方(横・後ろ・上)

この回(2-9)で扱う範囲

艦尾には溶接痕、窓枠、舷外電路などのディテールもありますが、それらは関連記事(ディテール回)でまとめています。
この2-9では、RCとして成立するために重要な「動力まわり」を優先し、主に次の5つ
を設計します。

  1. スクリューシャフトの位置決め(シャフトライン+通路)
  2. シャフトボス(回転で作る)
  3. 真後ろ基準の「受け板」(エディプレート)
  4. シャフトボスと船体をつなぐシャフトブラケット
  5. 舵につながるシャフト受け(円柱・穴のクリアランス管理)

※この考え方は艦船模型に限らず、RCボートや他ジャンルの模型でも応用できます。


Fusion 360 side view defining the propeller shaft line and shaft tunnel using offset construction planes for a 1/150 Yukikaze RC hull.

画像をクリックすると拡大します。

1.スクリューシャフトの位置決め(シャフトライン+通路)

最初にやるのは、スクリュー周りの“形”ではなくシャフトラインの確定です。
ここがズレると、ブラケットも舵も全部ズレるので、最優先で決めます。

手順(横からの設計が基本)

  • 船体の「垂直面」を基準にして、構築 → オフセット平面を作成
  • その平面に、プロペラ位置から船体内部へ向かう スクリューシャフトの通路を斜めに設計
  • この段階で、船体外板・内部構造・将来のモーター配置と干渉しない角度を確認

ポイント:

  • “プロペラの見た目”より、通路が無理なく通ることを優先
  • 後工程で真鍮管を通すので、穴・通路は「加工と組立の余裕」を見込む

2.シャフトボス(回転で作る)

画像をクリックすると拡大します。

次に、シャフトラインに沿ってシャフトボスを作ります。
ここは回転(Revolve)を使うと、綺麗に円柱が作れます。このシャフトの通り道はシャフトに直角の長方形を二つ作ると
無理なく作ることができます。

手順(スケッチ → 回転)

  • シャフトラインに沿った断面として、長方形(大小2つ)を作成
  • 外側:ボスの外径
  • 内側:シャフトの通り道(穴)
  • これを スケッチ → 回転でボディ化し、ボス形状を確定

3.真後ろ基準の「受け板」(エディプレート)

真後ろから見た基準平面を取り、シャフトを受ける部品を作ります。
(エディプレート)

手順(オフセット平面 → 円 → ボディ)

  • 構築 → オフセット平面(真後ろ視点で取りやすい位置)
  • 円を描いてボディ化(押出 or 回転でもOK)
  • シャフトラインに平行でなくともよい。ただし、シャフトの通り道は先ほど敷いたシャフトラインにそって円柱を作って船体内部まで貫通させて下さい。

4. シャフトブラケット(ボスと船体をつなぐ)

Fusion 360 rear view checking clearance and symmetry of the twin-shaft stern with support plate and shaft brackets on a 1/150 Yukikaze RC model.

画像をクリックすると拡大します。

ここが“見た目と強度”の両方に効くパーツです。
ボスを支え、船体へ力を逃がす構造なので、設計の納まりを丁寧に見ます。

手順(オフセット平面 → スケッチ → 押出)

  • 真後ろから見たオフセット平面をもう1つ作成
  • スケッチでブラケット形状を描く
  • 押出 → ボディで作成し、ボスと船体をつなぐ
  • 真後ろ・真横で干渉チェック(左右対称も確認)
  • 船体への接続部分はフィレットで広がりを作った方が強度が増します。

5. 舵シャフト受け(円柱)と穴のクリアランス

Fusion 360 top view placing the rudder position and extruding the rudder stock tube with proper hole clearance on a 1/150 Yukikaze RC hull.

画像をクリックすると拡大します。

最後に、舵につながるシャフト(ラダーシャフト)を受ける円柱を作ります。
ここは“穴の寸法”がそのまま作業性に直結します。

手順(真上基準で作る)

  • 船体を真上から見て、舵の位置に 構築 → オフセット平面
  • 円(大小)を描いて 押出 → ボディ
  • 舵シャフトが通る穴を確定(下の寸法目安を採用)

寸法目安(提督の設計ルール)

  • シャフト径:2mm
  • シャフトを通す穴:2.5mm程度(通しやすい余裕が必要)
  • 舵シャフト穴:2.1mm程度(タイトめの方がガタが出にくい)

特にPETGを素材とするときのシャフトを通す穴の注意!

ねえ! 3Dプリントしたらシャフトの穴がほとんど塞がってるよ!

ありゃ!サポートが穴を埋めてるんだ!しかも、これはなかなか取れないぞ!

シャフトを通すのはかなり苦労しました。船体の素材はPETGなのでなおさらです。
この時は力業でなんとか貫通した穴を作りましたが、次の浜風は以下のように改善しました。

  • そもそもサポートができないように六角形の貫通穴を作った。
  • 貫通穴の広さはかなりの余裕をもって作る(3mmくらい)
  • 船体内部は底面に工夫しできるだけトンネルができない設計にした。

ここはマジで大変だから注意した方がいいよ! ドリルを通すスペースの余裕もないから!


まとめ

2-9では、艦尾ディテールよりも先に「RCとして成立する動力まわり」を確定しました。
基準平面(横・後ろ・上)を使い分けて、ここではオフセット面→スケッチを多用します。
シャフトライン→ボス→受け→ブラケット→舵シャフト受けの順に作ると、干渉が減って迷いにくいです。

さあ、なんとか船体を作り終えました。初めての設計でかなり苦労しました。
それに今見るともっと簡単な方法もあるだろうとか、スケッチの数が多すぎなんてものありますが
次回からはラジコンメカを説明します。

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