光造形レジンの露光時間の目安|何秒から試す?失敗から分かる適正設定

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Resin 3D printing exposure time settings explained, showing a resin printer printing ship models and highlighting correct exposure timing for stable results.

How to choose the right exposure time for resin 3D printing based on common failures.

この記事で分かること

  • 初期層と通常層の露光時間の考え方
  • 露光が合っていないときに起きる失敗
  • 実際に使っている数値をもとにした判断の目安

この記事では、光造形レジンの露光時間を失敗例から逆算して調整できるように、付きすぎる場合と足りない場合を分けて判断しやすく整理しています。


先に結論

光造形レジンの露光時間は、まずメーカー推奨値を基準にして、造形の失敗の出方を見ながら少しずつ調整します。

私の環境では、水洗いABS-likeレジンで
・初期層:40秒
・通常層:2.5秒
を基準にすると安定しました。

ただし、最適な露光時間はレジンの種類、室温、層厚、造形物の大きさで変わるため、失敗の出方を見ながら0.1〜0.5秒単位で調整するのが安全です。

尚、この記事で扱っている露光時間の調整は、主にELEGOO Saturn系プリンターと水洗いレジンを前提にしています。
実際に使用しているレジン、洗浄硬化機、消耗品は別記事でまとめています。
👉実際に使用している3Dプリンター・道具・材料まとめ|FDM・光造形・模型製作用

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光造形における露光時間とは

光造形(レジン方式)の露光時間は、1層ごとにレジンを硬化させる時間です。
露光時間は 初期層通常層 に分かれており、それぞれ役割が異なります。

  • 初期層:プレートに定着させるための層
  • 通常層:造形物を積み上げていく層

この2つを分けて考えることが、露光設定の基本です。


露光時間が合っていないと起きる失敗

↑クリックをすると画像が大きくなります。

露光が弱すぎると、次のような失敗が起きやすくなります。

  • 途中で成長が止まる
  • ラフトだけ残って、その上ができない
  • 薄い膜がタンク側に残る

露光不足によるプレートにつかない原因と初期層設定については
こちらの記事でもう少し詳しく記載しています。

反対に、露光が強すぎると、

  • ディテールが潰れる
  • 角が丸くなる
  • プレートから剥がしにくくなる

といった問題が出ます。

さらに造形物そのものに白化の兆候が見られるようになります。
白くなる・曇る原因については、こちらの記事でまとめています


初期層(Bottom)の露光時間の考え方

初期層は、確実にプレートへ定着させることが目的です。

私の環境では、水洗いABS-likeレジンを使用しており、
以下の設定で安定しています。

  • 初期層:40秒
  • 通常層:2.5秒

以前使っていた通常の水洗いレジンでは、
初期層をここまで長くしなくても定着していましたが、
ABS-likeレジンに切り替えたところ、同じ設定では初期層が不安定になりました。

そのため、初期層の露光時間を少しずつ延ばし、
40秒前後で安定することを確認しています。

少し脇道にそれますが、私がABS-Likeレジンを推す理由は、通常のレジンに比べ細いパーツが折れにくい
からです。
露光時間は多少長くした方が安定するレジン(=通常のレジンよりプリント時間がかかる)ですが、
細かいパーツが折れて困るという方は使用を検討してもいいと思います。


レジンの種類による露光時間の目安

レジンの種類底面側の露光時間の目安本体側の露光時間の目安向いている使い方
通常の水洗いレジン25〜35秒2.0〜2.3秒小物や標準的な造形
水洗いABS-likeレジン35〜45秒2.3〜2.8秒細いパーツや折れやすい模型部品
私の実例40秒2.5秒艦船模型の細部パーツ

初期層・通常層という呼び方に慣れていない場合は、底面側=プレートに貼り付ける部分、本体側=造形物を積み上げる部分と考えると分かりやすいです。

私の設定(40秒/2.5秒)は、
水洗いABS-likeレジンとしては安定重視の範囲になります。

私は最初から水洗いレジンを使用しています。
(通常のレジンの方がレジンそのものは安価だったりしますが、水洗いレジンの方が人体にもやさしいとか)

どちらかというと私は機銃の印刷など先の細いものをプリントすることが多いのでより折れにくい(しなりやすい)
ABS-likeレジンにシフトしました。同じ設定だとプリント時に崩れることがあったので露光時間をそれぞれ伸ばして以降
とても安定しています。


通常層(Normal)の露光時間の考え方

通常層は、造形が途中で止まらず、安定して成長するかを左右します。

初期層が問題なくても、通常層が弱いと、

  • 成長が止まる
  • サポートが外れる

といった失敗につながります。

特にサポートの設定についてはこちらの記事にも詳しく書いています。
光造形レジンのサポート設定の考え方|太さ・本数・配置の目安

初期層でしっかり定着させ、
通常層で無理なく積み上げる、という役割分担を意識します。


露光時間を調整するときの考え方

露光時間を調整するときは、まずは基準値でプリントを行い
そのうえで、
 剥がれる⇒時間を長くする
 白くなる⇒少し短くする
などの対応をします。
尚、変更する際は

  • 数値を大きく変えすぎない
  • 一度に1か所だけ変更する
  • 失敗の出方がどう変わったかを見る

この順で進めると、調整しやすくなります。

失敗の出方まず疑うこと見直す方向
プレートに何も付かない底面側の露光不足、プレート定着不足底面側の露光時間を見直す
ラフトだけ残って上ができない本体側の露光不足、サポート不足本体側の露光時間を0.1〜0.3秒上げて確認する
サポート先端で外れる本体側の露光不足、サポート接点不足露光時間とサポート設定を両方確認する
角が丸い・穴が埋まる露光が強すぎる本体側の露光時間を少し下げる
白くなる・曇る露光過多、洗浄、二次硬化の影響露光時間だけでなく洗浄と硬化も確認する

まとめ

光造形レジンの露光時間は、

  • 初期層と通常層を分けて考える
  • レジンの種類による違いを意識する
  • 実数は目安として使い、環境に合わせて調整する

ことで、安定した造形につながります。

艦船模型を例にした内容ですが、
この考え方は他の造形物・作品にも応用できます。

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